水疱症|沖縄皮膚科医院 八重瀬クリニック|沖縄県南部エリアの皮膚科・美容皮膚科

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〒901-0401
沖縄県島尻郡八重瀬町
東風平1200番地5

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水疱症 PEMPHIGOID

皮膚の病気はとても数が多く、また診察時にすべてをお話しすることは難しいため、よくある病気の説明を記載しています。当院を受診される患者様の疾患理解と治療の一助となれば幸いです。気になることがあれば診察中に医師、看護師までお声かけください。

急性期の症状が強い時期は入院が必要になることも。
診断は皮膚科専門医による視診、組織検査、血液検査が必要です。

水疱症(すいほうしょう)は、皮膚や粘膜に水ぶくれ(水疱)やびらん(ただれ)が多発する、まれな自己免疫疾患の総称です。これらの水ぶくれは、皮膚の細胞同士を結合させているタンパク質や、皮膚と粘膜を支える結合組織を構成するタンパク質に対して、自分の体が誤って抗体を作ってしまう(自己免疫反応)ことで発症します。皮膚の結合が弱くなるため、わずかな刺激でも水ぶくれができやすくなるのが特徴です。

水疱症にはいくつかの種類がありますが、代表的なものに尋常性天疱瘡(じんじょうせいてんぽうそう)と水疱性類天疱瘡(すいほうせいるいてんぽうそう)があります。
・尋常性天疱瘡:
皮膚だけでなく、口の中などの粘膜にも水ぶくれやびらんができやすいのが特徴です。水ぶくれは破れやすく、痛みを伴うただれになりやすい傾向があります。比較的若い世代から高齢者まで幅広く発症しますが、重症化すると命に関わることもあるため、早期の診断と治療が非常に重要です。
・水疱性類天疱瘡:
主に高齢者に多く見られるタイプで、皮膚にかゆみを伴う、比較的破れにくい大きな水ぶくれができるのが特徴です。口の中の症状は比較的少ない傾向にあります。

水疱症は、見た目の症状が顕著であること、また水ぶくれが破れて痛みを伴うびらんとなることから、患者さんの日常生活の質(QOL)を著しく低下させます。また、免疫機能に関わる病気であるため、放置すると症状が悪化し、重篤な合併症や感染症のリスクも高まります。水ぶくれは単なるやけどや湿疹とは異なり、専門的な治療が必要です。早期に皮膚科専門医の診断を受け、適切な治療を開始することが、症状の改善と進行の抑制、そして合併症の予防のために非常に重要です。

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水疱症の主な原因と誘発要因

ポイント

水疱症の根本的な原因は、体の免疫システムが誤作動を起こし、自身の皮膚や粘膜の成分を攻撃してしまう「自己免疫反応」にあります。なぜこのような自己免疫反応が起こるのかは、まだ完全には解明されていませんが、いくつかの要因が関与していると考えられています。

主な原因(自己免疫反応)

・自己抗体の産生:
水疱症では、体内で「自己抗体」と呼ばれる異常なタンパク質が作られます。この自己抗体が、皮膚や粘膜の細胞同士をつなぎとめる役割を持つ特定のタンパク質(接着分子)や、皮膚と粘膜の土台となる部分(基底膜)の特定のタンパク質を攻撃してしまいます。
 ・尋常性天疱瘡の場合:自己抗体が、皮膚や粘膜の細胞同士を接着する役割を担う「デスモグレイン1」や「デスモグレイン3」というタンパク質を攻撃します。これにより、細胞同士の結合が弱くなり、皮膚の表面に近いところで水ぶくれができます。
 ・水疱性類天疱瘡の場合:自己抗体が、皮膚の表皮と真皮をつなぎとめる役割を持つ「BP180」や「BP230」といった基底膜のタンパク質を攻撃します。これにより、表皮と真皮が剥がれやすくなり、皮膚の比較的深いところで水ぶくれができます。

・遺伝的要因:
水疱症の患者さんのご家族に同じ病気の人がいるケースは非常に稀ですが、HLA(ヒト白血球抗原)などの特定の遺伝的背景を持つ人が発症しやすい傾向があることが分かっています。これは、特定の遺伝子が自己免疫反応を起こしやすい体質に関わっている可能性を示唆しています。

日常生活で水疱症の発症・悪化を誘発する可能性のある要因

・特定の薬剤の服用:
ごくまれに、一部の薬剤(ペニシラミン、カプトプリルなどの降圧剤、一部の糖尿病治療薬、一部の抗菌薬など)の副作用として水疱症が誘発されたり、悪化したりすることがあります。
・物理的刺激:
皮膚や粘膜への摩擦、圧迫、外傷、掻き壊し、日焼けなどが、水ぶくれの発生や悪化の誘因となることがあります。
・感染症:
ウイルス感染症(単純ヘルペスなど)や細菌感染症が、水疱症の症状を一時的に悪化させることがあります。
・全身状態の悪化:
高齢や基礎疾患(糖尿病、悪性腫瘍など)によって全身の免疫バランスが崩れると、水疱症の発症リスクが高まったり、症状が悪化しやすくなったりすることがあります。
・ストレス:
精神的なストレスは免疫機能に影響を与えるため、水疱症の悪化要因となる可能性が指摘されています。

「水疱症はウイルス感染でうつる病気だ」「単なる皮膚の弱い体質だ」といった誤解がありますが、水疱症は自己免疫疾患であり、人から人へうつることはありません。早期の正確な診断と、適切な治療が不可欠です。

水疱症の治療法

主な治療法

水疱症の治療は、自己免疫反応を抑制し、水ぶくれやびらんの発生を抑えることが主な目的です。症状の改善だけでなく、再発を防ぎ、患者さんのQOLを向上させるための長期的な管理が非常に重要となります。水疱症は専門性の高い病気であり、早期に正確な診断を受け、適切な治療を開始することが症状の改善と重症化の予防のために不可欠です。

ステロイド療法(免疫抑制療法)

・内服薬(経口ステロイド):
水疱症治療の中心となる治療法です。免疫反応を強力に抑制することで、自己抗体の産生を抑え、水ぶくれやびらんの発生を阻止します。症状の重症度に応じて、最初は高用量で開始し、症状が落ち着いてきたら徐々に減量していきます。長期的な服用が必要となることが多いため、副作用(満月様顔貌、骨粗しょう症、糖尿病、胃潰瘍など)の管理も重要です。
・ステロイドパルス療法:
症状が非常に重い場合や、急速に悪化している場合に、短期間の入院で大量のステロイドを点滴で投与する方法です。
・外用薬:
皮膚の水ぶくれやびらんの範囲が狭い場合や、内服薬の補助として、ステロイド外用薬を塗布することもあります。

免疫抑制薬(内服)

ステロイドだけでは効果が不十分な場合や、ステロイドの減量が難しい場合に、ステロイドの量を減らす目的で併用されることがあります。アザチオプリン、ミコフェノール酸モフェチル、シクロホスファミドなどが用いられます。これらは免疫細胞の増殖を抑えることで、自己免疫反応を抑制します。副作用の管理のため、定期的な血液検査が必要です。

生物学的製剤

従来の治療法で効果が不十分な難治性の天疱瘡に対して、近年導入されている新しい治療法です。特に、B細胞という免疫細胞を標的とするリツキシマブという薬剤が用いられます。自己抗体を作るB細胞の働きを抑制することで、自己抗体の産生を強力に抑え、症状の改善を図ります。点滴で投与されます。

血漿交換療法

症状が非常に重く、命に関わるような緊急性の高い状況で、血中の自己抗体を直接除去するために行われる特殊な治療法です。血液を体外に取り出し、血漿(自己抗体が含まれる)を分離して除去し、自己の血球成分と補充液を体に戻す方法です。

局所治療(患部のケア)

・水ぶくれやびらんの処置:
破れた水ぶくれやただれた部分を清潔に保ち、二次的な細菌感染を防ぐことが重要です。軟膏や保護材を用いて、治癒に適した環境を保ちます。
・感染症の予防と治療:
免疫抑制療法中は感染症にかかりやすくなるため、細心の注意を払い、感染の兆候があれば速やかに治療を行います。

当院では、皮膚科専門医である院長が常駐しており、水疱症の診断と治療に関して豊富な経験と知識を持っています。水疱症は専門性の高い疾患であり、他科との連携や、入院施設での治療が必要となる場合もあります。患者さんの症状や全身状態を正確に診断し、最新の治療法を組み合わせながら、最適な治療計画を提案します。患者さんが安心して治療に取り組めるよう、丁寧な説明と継続的なサポートを心がけています。

日常生活でできること・セルフケアのポイント

具体的な対策

水疱症の治療効果を高め、症状の悪化を防ぎ、快適な日常生活を送るためには、日々のセルフケアが非常に重要です。特に皮膚や粘膜を保護し、感染症を予防する工夫が大切です。

皮膚や粘膜を刺激から守る

水ぶくれができやすい部位(口の中、皮膚)への摩擦や圧迫、外傷を避けましょう。
・衣類:ゆったりとした肌触りの良い綿素材の衣類を選び、体を締め付けないようにしましょう。
・入浴・洗身:熱いお湯や刺激の強い石鹸は避け、ぬるめのお湯で優しく洗いましょう。タオルでゴシゴシ擦らず、泡でなでるように洗い、優しく水気を拭き取ります。
・食事:口の中に水ぶくれやびらんがある場合は、熱いもの、辛いもの、固いもの、酸っぱいものなど、刺激になる食べ物は避けましょう。柔らかく、薄味の食事を心がけ、一口大に切るなどの工夫も有効です。
・歯磨き:柔らかい歯ブラシを使用し、優しく磨きましょう。刺激の少ない歯磨き粉を選びましょう。
・紫外線:日光による水ぶくれの誘発や悪化を避けるため、長時間の外出を避けたり、日焼け止めや帽子、長袖などで肌を保護したりしましょう。
皮膚や粘膜は非常にデリケートな状態になっているため、わずかな刺激でも水ぶくれが破れたり、びらんが悪化したりするためです。

患部の清潔保持と感染予防

水ぶくれやびらんがある部位は、常に清潔に保ち、二次的な細菌感染を防ぎましょう。医師から指示された軟膏や被覆材を用いて、患部を適切に保護しましょう。手はこまめに洗い、清潔に保ちましょう。水ぶくれが破れた皮膚はバリア機能が低下しており、細菌が侵入しやすい状態です。感染すると症状が悪化し、治りが遅くなるだけでなく、全身に影響が及ぶ可能性もあります。

十分な休養と栄養

体力低下や免疫力低下を防ぐために、十分な休養をとり、バランスの取れた食事を心がけましょう。睡眠時間を十分に確保し、過労やストレスを避けましょう。口の中が痛くて食事が摂りにくい場合は、栄養補助食品を活用したり、食べやすいものを工夫したりして、必要な栄養を摂取しましょう。
免疫抑制療法中は特に、体力が低下しやすく、感染症にかかりやすくなります。栄養状態の良好な体は、病気への抵抗力を高め、回復を助けます。

治療薬の正しい服用と副作用の理解

医師から処方された治療薬(特にステロイド内服薬など)は、指示された通りに、決して自己判断で中止したり、量を変更したりしないようにしましょう。服用方法や副作用について、医師や薬剤師から十分に説明を受け、疑問点は解消しておきましょう。定期的な血液検査など、医師の指示に従った検査を必ず受けましょう。

やってはいけないこと・避けるべきこと

・水ぶくれを自分で潰す:
細菌感染のリスクを高め、治癒を遅らせ、痕を残す原因となります。
・症状を自己判断で放置する:
水疱症は進行すると重篤化する可能性があるため、必ず専門医の診断と治療を受けましょう。
・不確かな民間療法に頼る:
科学的根拠のない民間療法は、かえって症状を悪化させたり、適切な治療の機会を逃したりする可能性があります。
・過度なストレスを溜め込む:
ストレスは病態に悪影響を与える可能性があるため、上手に発散する方法を見つけることが重要です。

よくある質問(FAQ)

Q

水疱症は人から人へうつる病気ですか?

A

いいえ、水疱症は自己免疫疾患であり、人から人へうつる病気では決してありません。 水ぶくれの中の液に触れたり、同じものを共有したりしても、他者に感染する心配は一切ありませんのでご安心ください。水疱症は、体の中で自分自身の細胞を攻撃する異常な免疫反応が原因で起こる病気です。

Q

水疱症は完治しますか?

A

水疱症は完治が難しい慢性疾患とされていますが、適切な治療を継続することで、水ぶくれの発生をコントロールし、症状のない状態(寛解)を維持したり、見た目にほとんど目立たない程度に改善したりすることは十分に可能です。特に水疱性類天疱瘡は、治療によって症状が落ち着くと、ステロイドを中止できる場合もあります。尋常性天疱瘡はより治療が長期にわたることが多いですが、最新の治療法も開発されており、多くの患者さんが良好な状態を維持できるようになっています。根気強く医師と協力して治療を続けることが大切です。

Q

口の中に水ぶくれができて、なかなか治らないのですが、これも水疱症の可能性がありますか?

A

口の中に水ぶくれやびらん(ただれ)が繰り返しできる場合は、尋常性天疱瘡の可能性があります。尋常性天疱瘡は、皮膚の症状よりも先に、口の中やのど、性器などの粘膜に症状が現れることが多いです。これらの水ぶくれは破れやすく、痛みを伴うただれになり、食事の際に非常に苦痛を伴います。通常の口内炎とは異なり、長期にわたって治らない場合は、詳しい検査が必要です。

Q

水疱症の治療でステロイドを飲むことになりました。副作用が心配ですが、大丈夫ですか?

A

ステロイドは水疱症治療の中心となる非常に効果的な薬剤ですが、長期的な服用には様々な副作用(満月様顔貌、骨粗しょう症、糖尿病、胃潰瘍、感染症のリスク増加など)のリスクがあります。しかし、医師は患者さんの症状と全身状態を考慮し、副作用を最小限に抑えながら、最も効果的な量と期間で処方します。副作用を早期に発見し対処するため、定期的な血液検査や骨密度の検査など、医師の指示に従った検査を必ず受けることが重要です。ご心配な点があれば、遠慮なく医師や薬剤師にご質問ください。

Q

高齢者が水ぶくれを繰り返す場合、どんな病気が考えられますか?

A

高齢者で水ぶくれを繰り返す場合、最も多いのは水疱性類天疱瘡です。これは主に高齢者に発症する自己免疫疾患で、強いかゆみを伴う比較的破れにくい大きな水ぶくれが皮膚にできます。しかし、糖尿病の患者さんが細菌感染で水ぶくれを起こしたり、薬剤の副作用、帯状疱疹(帯状に水ぶくれができる)など、他の原因も考えられます。自己判断はせず、正確な診断のためにも、早めに皮膚科を受診しましょう。

Q

水疱症は、どのくらいの期間で改善が見られますか?

A

水疱症の改善までの期間は、水疱症の種類、重症度、治療開始のタイミング、患者さんの病状への反応によって大きく異なります。ステロイド治療を開始すると、数週間から数ヶ月で水ぶくれの発生が減少し、症状の改善が見られることが多いです。その後、症状が落ち着けば、ステロイドの量を徐々に減らしていく期間に入りますが、これには数ヶ月から年単位の時間がかかります。特に尋常性天疱瘡は、長期間にわたる治療が必要となることが多いです。
根気強く医師と協力し、治療を継続することが、症状の安定と寛解維持のために非常に重要です。

このような場合はご相談ください

TROUBLE

以下のような症状や状況に当てはまる場合は、一人で悩まず、お気軽に当院にご相談ください。

  • 皮膚や口の中、性器などに水ぶくれやびらん(ただれ)が繰り返しできる
  • 水ぶくれが破れやすく、痛みを伴うただれになっている(特に口の中)
  • 皮膚に強いかゆみを伴う大きな水ぶくれができ、なかなか治らない(特に高齢者の方)
  • 水ぶくれの症状とともに、発熱、倦怠感などの全身症状を伴う
  • 他の皮膚病(湿疹、じんましん、やけどなど)として治療を受けているが、症状が改善しない、あるいは悪化している
  • 水疱症と診断されたが、治療法や副作用、日常生活での注意点について詳しく知りたい
  • 水ぶくれの症状が原因で、食事や日常生活に支障が出ている、精神的なストレスを感じている

24時間WEB予約受付中

水疱症は専門性の高い疾患であり、正確な診断と適切な治療が不可欠です。当院の皮膚科専門医が、患者さん一人ひとりの症状と状況を正確に診断し、最適な治療法と生活指導をご提案いたします。重症度や病状によっては、必要に応じて高次医療機関との連携も検討しますので、「ここに来れば大丈夫」と安心していただけるよう、全力でサポートさせていただきます。どんな些細なことでもお気軽にお声がけください。

監修医情報

医師 伊藤 誠
略歴
  1. 2003年

    名古屋工業大学 卒業後
    愛知県名古屋市の建築設計会社 勤務

  2. 2008年

    琉球大学医学部 入学

  3. 2014年

    ハートライフ病院 初期研修

  4. 2016年

    琉球大学皮膚科 入局
    皮膚科学講座助教、病棟医長を経て、

  5. 2023年

    沖縄皮膚科医院 開業

資格・所属学会
  • 日本皮膚科学会
  • 日本小児皮膚科学会
  • 日本アレルギー学会
  • 日本美容皮膚科学会
  • 日本皮膚悪性腫瘍学会
  • 日本皮膚免疫アレルギー学会
  • 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
  • 日本皮膚科学会認定皮膚科指導医
  • 難病指導医
  • 小児慢性特定疾病指定医