【総院長コラム】【皮膚科専門医の願い】赤ちゃん・子供のその湿疹、放置しないで!〜最新医学で守るお子様の肌〜|沖縄皮膚科医院 八重瀬クリニック|沖縄県南部エリアの皮膚科・美容皮膚科

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〒901-0401
沖縄県島尻郡八重瀬町
東風平1200番地5

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【総院長コラム】【皮膚科専門医の願い】赤ちゃん・子供のその湿疹、放置しないで!〜最新医学で守るお子様の肌〜



「たかが湿疹」と放置しないで。今、肌を守ることが一生のアレルギー予防になる理由

こんにちは。沖縄皮膚科医院の総院長です。 診察室で毎日たくさんのお子様の肌を拝見していますが、時折、胸が締め付けられるような思いをすることがあります。それは、「もっと早く適切に治療を始めていれば、この痕(あと)は残らなかったのに…」というケースに出会うときです。

「たかが湿疹」「子供にはよくあること」 そう思って様子を見ていませんか? 今日は、皮膚科医としてどうしても伝えたい「湿疹を放置するリスク」と「進化している現代の治療」についてお話しします。

1. 怖いのは薬ではなく「湿疹の放置」です

診察をしていると、「ステロイド剤を使うのが怖い」「自然に治したい」と、お薬を敬遠される保護者様が一定数いらっしゃいます。


ですが、はっきりとお伝えしたいことがあります。 本当に怖いのはステロイドではありません。「炎症(湿疹)が起きている状態を放置すること」そのものです。正しく薬を使わずに湿疹が長引くと、肌のバリア機能が壊れたままになり、外からの刺激に対して無防備な状態が続いてしまいます。


2. 「アレルギーマーチ」の入り口を閉めて

最近の研究では、「食物アレルギーや喘息は、荒れた皮膚から始まる」ということが解明されています。これをアレルギーマーチと呼びます。


1. 皮膚のバリアが壊れる
2. そこからダニや食べ物のカスが体内に侵入する
3. 体がそれを「敵」だと認識し、アレルギー体質になる
4. 将来的に食物アレルギー、喘息、花粉症へと連鎖していく

赤ちゃんの頃に湿疹をしっかり治して「肌のバリア」を立て直すことは、一生のアレルギー予防にも繋がる、非常に大切なステップなのです。

3. 「一生残る色素沈着」という大きなデメリット

もうひとつ、美容皮膚科の視点からも見過ごせないのが色素沈着です。 強い炎症が長く続くと、肌に茶色い色が沈着してしまいます。


「子供だからそのうち消えるでしょ?」と思われるかもしれませんが、重度の炎症によって深く刻まれた色素沈着は、大人になっても消えず、一生のコンプレックスになってしまうことが少なくありません。


また湿疹を完治するまで治療継続をせず、だらだらと不定期に不適切な治療を継続した結果、皮膚線状という妊娠線のような線状の痕が残り、完全に消退する(消えてなくなる)ことはありません。


診察室で、既に肌がゴワゴワになり、ひどい色素沈着になってしまったお子様を診るたびに、私たちは本当に切なくなります。こうなってから痕を消すのは、最新のレーザー治療をもってしても大変な時間と費用がかかります。


4. 皮膚科医学は劇的に進歩しています

かつてはステロイドの上手な使い方が今ほど浸透しておらず、アトピー性皮膚炎のメカニズムも完全には解明されていない時代がありました。しかし、現代医学では治療法が確立されており、アトピー性皮膚炎ですら「寛解(症状が落ち着いた状態)」を維持できる時代です。


私たち皮膚科専門医は、お子様の年齢や症状に合わせて、ステロイドの強さや塗り方を細かく調整して処方します。これは、現代の皮膚科専門医だからこそできる、緻密で安全な治療戦略です。


現在ではステロイド外用薬ではない、新しい外用薬も登場してきています。


また、私はこれまで大学病院でアレルギー外来担当医として、数多くの重症患者様の治療に携わってきました。当院では最新の「バイオ製剤(生物学的製剤など)」による治療も数多く行っており、多くの患者様が寛解を維持できています。(※バイオ製剤については、また別の記事で詳しく解説しますね。)


5. 「ただの湿疹」と甘く見ないで

お子様が「痒くて眠れない」「無意識に掻き壊している」のは、本人にとって大きな苦痛です。


・「薬を塗りたくない」という不安よりも、お子様の「将来の健康な肌」を優先してあげてください。


・ステロイドは、医師の指導のもとで正しく使えば、短期間で炎症を抑えてくれる心強い味方です。


少しでも「カサカサしているな」「赤みが引かないな」と思ったら、どうか甘く見ずに早めに受診してください。 きれいなツルツルの肌を守ってあげられるのは、一番近くにいる保護者様だけです。


一緒にお子様の未来の肌を守っていきましょう。


監修医師

伊藤誠
・沖縄皮膚科医院 理事長/総院長
・琉球大学医学部卒
・日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
・日本皮膚科学会認定皮膚科指導医
・難病指導医
・小児慢性特定疾病指定医