「ただのホクロ」と自己判断していませんか?皮膚科専門医が教える、命を守るホクロの話
奥深い「ホクロ」の世界へようこそ
一般的には「肌の嫌われ者」になりがちなホクロですが、実は私はホクロが大好きです。
お利口さんなホクロ、ちょっと悪さをしそうな顔をしたホクロ。 色や形、膨らみも千差万別で、中には成長してしまうものも……。まさに「ホクロ」の世界は奥が深く、私は日々、この小さな点の中に隠されたサインを見逃さないよう、真剣勝負で向き合っています。
そのホクロ、実は「ホクロ」ではないかもしれません
患者様が「ホクロができた」と思って来院されても、医学的な意味でのホクロ(色素性母斑)ではないことが意外と多いのをご存じでしょうか?
一見ホクロに見えても、実はこれだけの可能性があります。
加齢によるシミやイボ(老人性色素斑、脂漏性角化症など)
そばかすや肝斑
ウイルス性のイボ
時には、トゲなどの異物や血豆であることも。
そして、最も見逃してはならないのが「ホクロのように見える皮膚がん(メラノーマや基底細胞癌など)」です。
「ダーモスコープ」で叶える、痛くない精密検査
「悪いものかどうか心配……」 そんな時は、私たち皮膚科専門医にお任せください。当院では必要時に「ダーモスコープ」という特殊な拡大鏡を使って診断を行います。
これは皮膚の表面だけでなく、肌の奥(真皮浅層)の状態まで透かして見ることができる優れたレンズです。痛みは全くありません。この検査で「がんの疑いがある」と判断した場合のみ、局所麻酔をして小さな組織を採取し、確定診断へと進みます。 「がんを見つける」というと怖く聞こえるかもしれませんが、早期発見こそが、皮膚科医としての私の使命であり、患者様を守る一番の手段なのです。
自己判断は禁物。安心のために、まず受診を
クリニックを受診される方のほとんどは「良性のホクロ(お利口さんホクロ)」ですので、過度な心配はいりません。良性であれば、無理に治療せずそのままにしておいて大丈夫です。
しかし、ごく稀に「悪いホクロ」が混ざっていることがあります。
・形がいびつで、境目がはっきりしない
・急に大きくなってきた
・色が濃淡不均一である
こうしたサインを放置してしまうと、手術や放射線治療、抗がん剤など大がかりな治療が必要になってしまうこともあります。だからこそ、自己判断での油断は禁物です。私は大学病院勤務時代にそのような命の分かれ道にたくさん出会ってきました。
当院でも月に1,2件ほど、悪性と診断することがあります。ホクロが気になってご来院された患者様もいれば、まったく別の症状でご来院され、たまたま目に入ったのでダーモスコープで診てみたら悪性だったというパターンも多々あります。
「ただのホクロかな? でもちょっと気になるな」 そう思ったら、それは受診のタイミングです。 お利口なホクロだと分かれば安心できますし、万が一悪いものであっても、早期発見があなたを救います。
どうぞお気軽に、当院までご相談ください。
バーチャルアシスタント「アンモ先生」のワンポイントアドバイス

監修医師
伊藤誠・沖縄皮膚科医院 理事長
・琉球大学医学部卒
・日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
・日本皮膚科学会認定皮膚科指導医
・難病指導医
・小児慢性特定疾病指定医